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緊急車両との交通事故
交通事故が発生した時、”過失割合” という言葉をよく耳にしますが、”過失割合” とは、その事故によって発生した損害を双方の当事者間でどのように負担するか、というもので、過去の判例などから認定基準を参考に定められます。
例えば、信号機のある交差点で、青信号で交差点に進入した車両と赤信号で進入した車両とが事故を起こした場合、〈乗用車〉青信号進入車 過失 0 :〈乗用車〉赤信号進入車 過失 100 となり、これは法律上車両は信号を守らなければいけないとされているからです。
過失割合 A:100 B:0
上記は、乗用車と乗用車の例ですが、もし片方が緊急車両の場合はどうなるのでしょうか?
ところで、緊急自動車に指定されているものは、どのようなものかあるかというと・・・
◆公共の車両・・・
警察、消防、救急車、皇宮警察の車両、自衛隊の警務車両、高速道路の道路管理車両、自治体の救援活動用司令車 など
◆民間の車両・・・
電力会社、ガス会社、鉄道会社、水道事業者、JAF等のレッカー車、電気通信事業者、ドクターカー、赤十字血液センターや製薬会社の搬送車両、日本放送協会の所有車両 など
意外とたくさんあります。電力会社の車両や、JAFのレッカー車なども含まれます。
もし、この緊急車両と事故を起こしてしまった場合、前述の例でみてみると、
〈乗用車〉青信号進入車 過失 80 : 〈緊急車両〉 赤信号進入車 過失 20 となり、
乗用車は信号に従っているのに、過失割合が高いとされてしまいます。
これは、緊急車両は、人の生命や財産を守ることが目的で、出動や追跡などの緊急時には速度制限がなかったり、一般車両の規制が免除となります。それに対して、一般車両においては緊急車両の通行を妨げないようにしなければならないからです。
過失割合 A:80 パトカー:20
自動車を運転中、緊急車両のサイレンが聞こえてきたら、どこから来るのか、またどこへ行くのか動きに注意して、緊急車両の通行を妨げないように運転を心がけましょう。